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法伝寺ブログ

御朱印とは

寺院や神社でいただく御朱印(ごしゅいん)を旅の思い出や参拝の記念として集めている方も多いようです。法伝寺も行徳三十三観音めぐりの第二十二番札所となっているため、たびたび御朱印を頼まれることがあります。

いまでは昔ながらの御朱印だけでなくイラスト付きなどいろいろな御朱印も増えました。最近では、スマホで集める御朱印サービスまで出てきていて、浄土宗が作成したお寺めぐりアプリでもスマホ御朱印なるものが登場しました。

御朱印とは、もともとは亡くなった人の供養のためや功徳を積むために書写した経典を寺院などに納めると授与されたものでした。その「納経」(のうきょう)の証しとして授かる印が朱色であったことから「御朱印」と呼ばれるようになりました。
納経は平安時代末期ごろから盛んに行われましたが、やがて納経の代わりに金銭を納めても御朱印を受ける形になっていったといわれています。

御朱印には「奉拝」(ほうはい)などの言葉が冒頭に書かれていることが多いです。奉拝とは、つつしんで拝むという意味です。
中央には寺院の本尊仏など寺院を現わす代表的なもの言葉が書かれ、寺院の印や本尊を表す印などが押されています。
左側や余白には寺院名や寺院の印や日付などが記されます。
御朱印例
同じ寺院を参拝した際には、同じ帳面があるときはそこに少しずらして印を押す重ね印などの作法を行うこともありました。重ね印を繰り返して、その面が朱色に染まるほどに功徳が大きいといわれていたそうです。

御朱印は寺院に参拝したことを現わし功徳を頂戴した証しともいえるものです。寺院や神社で御朱印を頂くときには、仏さまや神さまに心を込めてお参りをしていただきたいと願っています。


浄土宗お寺めぐりアプリのダウンロードについてはこちらをご参照ください
https://850.jodo.or.jp/app_download/

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数珠・輪袈裟

数珠(じゅず)とは、仏様を拝む時に使用する玉を連ねた仏具で宗派などによりさまざまな形状があります。素材は木材、石材、貴石、珊瑚や貝などいろいろなものが使われます。
浄土宗の場合は一般的に、大きな玉がひとつずつあるふたつの輪を二重にしたものを使います。一つの輪の玉の間にはさらに小さな玉を挟み、もう一方の輪の方には小さな玉は挟まれず、大小ふたつの金属の輪を付けて、小玉やつぶれたような小さな玉を連ねた房と糸でできた玉が付きます。


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浄土宗用数珠(簡単な略図を描いてみましたが、玉の数などは適当です。ご了承ください)




輪袈裟(わげさ)とは、僧侶が法要の際につける袈裟を輪状に簡略化した法衣のことをいいます。布でできていて僧侶や檀家信徒などが首にかけて着用します。
宗派によってさまざまな形状があり、浄土宗の輪袈裟は細長い布の両端を飾りひもでつなげて輪の状態になっています。浄土宗の紋である宗紋や菩提寺の寺紋などがついていることなどが多いです。


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浄土宗用輪袈裟(簡単な略図を描いてみましたが、糸の付け方や紋などは省いていますので、ご了承ください)


初念仏、修正会とは

毎年一月に初念仏会(はつねんぶつえ)と呼ばれる法会(ほうえ)を行っています。年の初めに一年の無事や幸せを祈る行事です。浄土宗はお念仏を大事にする宗派ですので、正月はじめの念仏ということで「初念仏」と呼びますが、正式には修正会(しゅしょうえ)といいます。

修正会の歴史は古く、各宗派のさまざまな寺院でも行われているので、ご存じの方もいらっしゃると思います。正月(一月)に修める法会なので修正会もしくは修正月会(しゅしょうがつえ)ともいいます。国家の安寧や豊作などを祈願することからはじまり、各地に広がっていきました。いまでは国家に限らず人の無事や健康や幸福も祈る行事となりました。

東大寺で毎年二月に行われる「修二会」(しゅにえ)、「修二月会」(しゅうにがつえ)といい、「お水取り」(おみずとり)「お松明」(おたいまつ)ともいう14日間にわたる法会も、修正会と同じく国家安寧や豊作を祈ります。旧暦2月のころ(現在の3月ごろ)に行われているので「修二会」と呼ばれています。数日間に渡り行うことや古来の祈年祭や厄払いや懺悔の要素もあり、古来の姿を感じさせるものであるように思います。

いつの時代も人は祈り願ってきました。特に新年は心を新たにする良い機会なのかもしれません。目標をかなえるためにはイメージも大切だといいます。今年一年、自分はどうありたいのか、周りはどうであってほしいのかということを思い描いてみることで近づきやすくなるのではないでしょうか。

ありがとうの気持ちが込められたお十夜(十夜法要)

お十夜とは、十夜法要ともいわれる行事で、主に浄土宗の寺院で行われています。室町時代に平貞国(たいらのさだくに)という人が夢のお告げをうけました。そして、京都にある真如堂にて十日十夜(10日間)に及び念仏を称え続けたことがはじまりといわれています。

その後、鎌倉にある浄土宗大本山光明寺の祐祟上人が後土御門天皇に招かれて、宮中で阿弥陀経の講義をして念仏を行いました。そのときに、天皇より光明寺で十夜法要を行うことを許されました。現在でも光明寺では数日間にわたり十夜法要が行われます。その他のお寺では時間は短縮されて一日程度になっているようです。

お十夜は阿弥陀さまに感謝する法要でもあり、秋の季節に行われることから収穫に感謝する意味も込められるようになりました。いまでも秋の実りは大切ですが、当時の人々にとっては秋の収穫はとても大きな関心事だったと思われます。

感謝とは、ありがたいと思う気持ち、お礼の気持ち、それを表し伝えることだといいます。「ありがたい」「ありがとう」といいたいときに思い浮かぶのは誰でしょうか。お礼を伝えたいと思うのは誰ですか。その人にあなたの気持ちを伝えたら、どのような顔をするでしょうか。

「ありがとう」「ありがたい」と思うことは、他にもいろいろあることでしょう。日常のささいなこと、いつもの生活、日々の糧、過去の体験、誰かにしてもらったこと、周りにあるもの、自分にあるもの、家族や友人…。大病をした人は健康やいのちに感謝しているかもしれません。苦労をした人はいまの生活をありがたいと思うことでしょう。趣味やペットなどあなたを癒してくれるものにお礼をいいたいかもしれません。

「ありがとう」「ありがたい」「あなたがいてくれてよかった」の気持ちを思い浮かべるたびに私たちの心は満ちていきます。その言葉を贈られた人の気持ちも満たされるでしょう。

毎日を忙しく過ごしていると感謝の気持ちを伝えるきっかけが少なくなっているように感じます。ここに来たのも何かの縁かもしれません。大切な人、秋の実りなどに思いつく相手に感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。

読んでいただき、ありがとうございます。

お盆

「お盆」は正式には「盂蘭盆会」(うらぼんえ)といいます
『盂蘭盆経』(うらぼんきょう)という仏教教典に由来し、先祖供養の風習として日本に根付きました
お釈迦さまの弟子の目連尊者(もくれんそんじゃ)が亡くなった自分の母親の供養をしたのがはじまりです

旧暦の7月15日に行われていましたが、新暦に変更になることによって
いままでの日付通りに行う地域と旧暦の7月15日にあたる時期に行う地域ができました
東京では7月に千葉では8月に行います

「盂蘭盆会」という名前も省略されて「お盆」と呼ばれるようになりました
省略しつつも、「お」を付けて敬うところが日本人らしい心遣いですね